中国・山東省の手づくり凧

お店で扱っているものは、基本的に実用性を主眼に置いてセレクトされています。
ですが中には、実用性という観点からは「?」なものも置いてあったりします。
個人的にそういった、実用性を差し置いても魅力を感じるものが大好きです。
例えば、こちらの凧なんかはとてもツボを突いていると感じます。

こちらの凧は、中国東部の山東省でつくられているもので、伝統的な中国凧のうちの一つです。
山東省は北京、天津、江蘇省南通とならぶ中国凧の四大産地だそうで、「中国に凧四大産地が存在する」という事実にもまた驚くとともに、何故かそれだけ発展した凧文化に畏敬の念を抱きます。凧文化は中国が発祥という説が有力だそうで。現代では凧揚げは普段の生活の中でも趣味として大人も老人も嗜んでいるそうです。


日本の和紙製の凧と違い、中国凧の高級品は上質の絹で制作されるそうです。こちらはお土産用ということで、生地は汎用品のようですが裏をみてみると、とても精巧な竹細工が施されていることがわかります。
上質な凧を制作できるようになるまで、最低2、3年はかかるといいます。
お土産用とは言え、しっかりと技巧が詰まっています。
実用性の観点から「?」なのは、この竹細工があまりに繊細に見え、
試しに飛ばしたことがないためです……。まぁ、多分飛ぶでしょう。
そして妙に高級感のある箱……。

こちらの凧はおそらく燕モチーフかと思うのですが、他にもふくろうやトンビ、鳳凰や八卦の図柄など本当にたくさんの図柄があって、中国凧で画像検索してみるととても面白いですよ。とんと馴染みのない造形なので、眼に新しくも、面白かったり美しかったり。こんな凧たちを、普段から大人達がこぞって飛ばして遊んでいる姿を思い浮かべると、何とも牧歌的です。大空に舞う色とりどりの凧。沸き立つ大人達。
という訳で今回の凧は、旅情を掻き立てるというか、旅に出たくなったり、知らない世界に思いを馳せて妄想に浸れる、そんなグッズの一つでした。

【中国・山東省の手づくり凧】
¥1,600
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